KiKiが見る異形頭について ~異形頭アドカレ2023~
はじめに
こんにちは、または初めまして。
KiKiと申します。
普段は異形頭のイラストを描いたり、よそ様の異形頭に狂っている一般的なオタクです。
そのような者が、今回初めてこのような形で文章を出すので、ドキドキですね。
拙文ではありますが生暖かい目で読んでいただけると幸いです…!
KiKiの観測する異形頭🔭
さて、これは前提としてのお話なのですが、
これから語る話や載せていく幾つかのイラストは、私の創り出す異形頭の創作や解釈についての説明、と言うより
私が「みた」、彼らが「みせてくれた」ままの世界をお話出来ればと思います。
うーん?イメージが難しいよ、という方は、私というフィルター、宇宙望遠鏡を通して遠い星に住まう「彼ら」を、私の横で一緒に観測してあげる、というような気持ちで読んでくださると良いかもしれません。
なんならここでのKiki自体のことも、フィクションの事象を語る、フィクションな存在の語り手として認識してくださって構いません。
あれ、余計分かりづらいですか…?
…という訳で、ここから先は私ことKikiの異形頭についての見解、私が見ている異形頭の世界を語らせていただきます。
成り立ち・種類📋
彼らには色んな成り立ちがありますよね。
その中で、元は人間というような後天性な異形頭とは別の、初めから異形頭であった方の彼らに焦点を当てたいと思います。
私が観測した中で、大きく2つに分けられるので紹介しますね。
まず1つ目、
・人間側の世界に溶け込み、人間に寄せた姿を得て、人間に寄せた振る舞いをしようとする異形頭
です。
これは異形頭という形を取る怪異や異形の人外等が各々にしか分からない理由で、人間という形や存在に固執しているように考えられます。
人外がスーツなどのガワを纏ってどうにかして人間に見せかけようとしている、というやつですね。これ、素晴らしいですよね。
または人間の思い込みや幻想、意識、感情などから形や力を得て生まれたタイプ。より怪異に近い印象ですね。
生まれた瞬間から最後まで異形頭の彼らは、純異形頭、なんてことも言えるのでしょうか。失礼、勝手な造語です。
これは人間の思考の力などが無いと成り立ちえないので、特にある意味では人間無しでは生きられない、存在できない異形頭ですね。可愛いですね!!
はたまた、これはちょっとズレた話になりますが、私の描く異形頭の中でメインコンテンツで以下のような機械系異形頭(?)の彼らがいます。
彼らの成り立ちは、人間が作り出したロボットなので人間側に寄っている(寄せられている)異形頭として当てはまりますね。
彼らに関してもたくさん語れる熱量と欲求は非常〜にありますが…脱線しかねないので、またどこかの機会で。
今回、私が語りたいのは2つ目の方です!
2つ目はこちら、
・ここからは遠いどこかにある世界で暮らしている生命体としての異形頭
です。
世界やどこかといってもファンタジックで曖昧ですね。
ですが、そのような曖昧さ、不可解さが私は大好きで、何よりも大切にしたいと思っています。
ここにいる私の力を持ってしては全てを観測はしきれない、分析しきれない、理解しきれない、そんな遠い遠いどこかの……例えば、多次元宇宙のどこかの銀河に、その姿で生きている彼らがいる。
その活動を少しばかり覗かせてもらう、それが彼らについて知る上で、私に出来る唯一の手段だと思っています。
観測結果の紹介🌌
現在、私が観測できている範囲で、2つの世界を紹介したいと思います。
私個人として、絵で表現する方が伝えやすいため、過去に描いたもの、または今回のために描き下ろしたものを多用します。
まずは、不定形な生命体に近い異形頭です。
どこかの銀河にはきっと存在する。
とある惑星、または宇宙で生まれた、感覚としては地球外生命体に近い異形頭です。
形は様々で、海や恒星、それぞれが何か壮大なものと一体化しているイメージです。人間がもし彼らを見たら、知覚や理解の範疇を超えているが故に何かの神様だと勘違いしてしまうであろう…そんな存在です。
難しいですね。私も上手く言葉に出来ません…。
なんと言いますか、生命の成り立ちや生き方から何まで私たちの基準とは違うため、観測しても情報を咀嚼することが難しいのです…。
ですが途方もなく遠くて関われない、でもとてもとても美しい、彼らのことを、私はずっと一方的に想っています。
もう1つは、私たちの世界のように彼ら異形頭が文明を築き生活を送っている世界です。
私たちの普通とは違った普通の生活を過ごしている彼らですが、
よく見られるのは、木を加工したような頭部、植物や貝殻をそのまま纏ったような頭部の彼らが、それぞれ着飾って個性を出したり、海岸沿いの散歩を楽しんだり、街の気温の変化にぼやいたりする姿。
大自然の中からそのまま生まれ出てきて、手足や知能を持って進化して行った生命体のように思われます。
ですが、彼らが住んでいる港町とは別に、作り物である硝子が頭部の異形頭しかいない硝子の州があるみたいです。
生き生きと活気や生命力に溢れる自然的な彼らとは裏腹に、まるで生気や明るさを感じられない硝子製の方の彼ら。
ここふたつの間には並々ならぬ確執があるようです。
お互いが絶対に理解し合えない存在同士だからこその執着やら恐怖やらが垣間見えます。
ここに深い不和があるのは、ちょっと私たち側の世界っぽいですよね。一定の知能あるものが文明を持てば、どんな存在も結局こうなってしまうのかも知れませんね。
これからも、彼らにとっての"日常"を遠くから観測し続けたい所存です。
おわりに
ここまで読み進めていただき大変感謝しております!
Kiki自身、以上のような形で、幾つかの異形頭の創作をしていますが、敢えて、今までは基本絵のみで表現しようとしてきました。
それは一緒に見てくださる方にも、自分自身にも、確定的な印象を与えないようにするためという理由があります。
絵には、言葉にできない解釈も複数の意味も同時に込められるので、便利ですね。
"言葉"には強い力がありますから、常に流動的に変化している彼らの世界を、確定的な要素で固定したくなかった、何にも縛られず何の可能性も潰したくなかったという根底にある拘りから来ています。
星も観測する時間や季節によって見せてくれる一面が変わったりしますよね。
または、黒だと言っていた人が1週間後には白だ、なんて本人も無意識のうちにいつの間にかコロッと考えを反転させてしまうことだってありますよね。
永久に変化しないものなんて、実はかなり少ないだろうと思います。
ですので、今回このように文字として彼らを紡ぐこと自体に、非常に緊張しておりました…w
でも、ここで私にとって変わらないものは、見ている彼らの世界を私が心から愛していることだと思います。
一方的に、勝手に、ですけれど。彼らにしたら知ったこっちゃないでしょうね。
それって、大変楽しくて素敵なことです。
彼らは生きています。
私たちの世界とはまるで違う"生"の定義の中で、ですが。
本文では、私の観測する世界、私の視界を共有させていただきました。
少しでも伝わっていたならば幸いです。
ですが、これは"Kikiという語り手"を通して紡いだお話。信頼できる語り手とは限りません。
きっと貴方にも貴方だけが見れる異形頭の世界があるはずです。
そしてぜひともその世界を私にも共有してくださると嬉しいです。
最後に、一言。
皆で異形頭の創作を描(書)こう!!!!!そして見せてくれ!!!!!!!
以上、10日を担当しましたKiKiの異形頭への怪文書でした。
アドベントカレンダーの他の皆様の素敵な作品もぜひご覧ください!
それでは、お疲れ様でした。 ばいばい。